「演出家の蜷川幸雄さん死去 80歳 現代劇からシェークスピアまで多岐に」
2016年5月14日 時事ニュース定点更新告知ついでに、演劇絡みで拾った
気になるネタに触れようと思いましたが、それ以上に
元演劇少女として語らねばならないネタが出てきてしまったじゃないですか【泣】
蜷川幸雄さん 稽古で灰皿投げた アイドル起用 藤原竜也や宮沢りえ育成
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/05/12/kiji/K20160512012573570.html
とりあえず演出家の名前一人挙げろと言われたら
真っ先にこの人の名前が挙がるほど
日本を代表する演出家なのは間違いないです。
特に、野田秀樹のように劇作家兼業を除いたら
この方が知名度という点でぐんと他を引き離していたわけで。
でも「名前は知ってるけど、具体的に何した人?」というのが
演劇ファン以外の感想かもしれません。
一つ端的に挙げれば、記事の見出しにもありますが
演出家といえば、というパブリックイメージの中に
「稽古場で激しいダメ出しの挙句に灰皿を投げつける」という
ステレオタイプがあるかと思いますが(え、ない?)
その元祖が、この人です【苦笑】
また、具体的にいうと自ら率いた『蜷川スタジオ』から
勝村政信(後に第三舞台)、松重豊(!)などの俳優を
育て上げたのも特筆事項でしょう。
もともとはアングラ演劇の第一世代、彼らなくして
現在店主の大好きな小劇場出身の俳優さんたちはいませんでしたし
同世代が未だアングラを引きずりながら活動を続ける中
いわゆる商業演劇でも名を挙げ、近年では
主にホリプロと組んで、そういう若手のキラッキラした子を
メインキャストに据えた舞台も数多く手掛けてましたが
それを単なる「アイドル演劇」にしないのが蜷川マジック。
そうやって成宮寛貴、小栗旬などを「若手演技派」に
一皮剥けさせていったわけで、若い子にはとかく辛い店主ですが
蜷川作品経験者だと「なら演技力はある方だな」と思えるほど。
さらには最近では中高年からなる『ゴールドシアター』など
新たな取り組みをさまざまにされていただけに
いくら80でも「え、まさか」と驚いてしまいました。
大御所であり斯界の権威ですらありましたが
まだまだバリバリの現役という印象でしたから。
特にライフワークとして続けてきたのが
ホーム・さいたま芸術劇場での『彩の国シェイクスピア・シリーズ』
全37作品をほぼ蜷川演出で、ということでしたが
それもあと5本を残して……残念でなりません。
と言いつつ、蜷川演出作品は店主、たぶん生で見てません【爆】
以前ここで取り上げた内野さん主演の『ペリクリーズ』も
DVDで見ただけでしたし……確かにこれだけの大物演出家だけに
作品がDVD化されやすいというのは一つのメリットではありますが
一度でいいから見に行って、その感動を生で味わえばよかったと
今さらながら後悔がつのります。でも、この訃報を期に
改めて蜷川氏の名前を知ったという方は
是非ともDVDで構いませんので、その世界の一端に
触れてみてください。それができるだけ幸いなのかも……
埼玉の誇り、川口の誇り! 安らかにお休みください……というより
これからの演劇界を見守り続けてほしいくらいです、そして
ときには天から灰皿を投げつけてください。
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定点観測upしました。
気になるネタに触れようと思いましたが、それ以上に
元演劇少女として語らねばならないネタが出てきてしまったじゃないですか【泣】
蜷川幸雄さん 稽古で灰皿投げた アイドル起用 藤原竜也や宮沢りえ育成
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/05/12/kiji/K20160512012573570.html
とりあえず演出家の名前一人挙げろと言われたら
真っ先にこの人の名前が挙がるほど
日本を代表する演出家なのは間違いないです。
特に、野田秀樹のように劇作家兼業を除いたら
この方が知名度という点でぐんと他を引き離していたわけで。
でも「名前は知ってるけど、具体的に何した人?」というのが
演劇ファン以外の感想かもしれません。
一つ端的に挙げれば、記事の見出しにもありますが
演出家といえば、というパブリックイメージの中に
「稽古場で激しいダメ出しの挙句に灰皿を投げつける」という
ステレオタイプがあるかと思いますが(え、ない?)
その元祖が、この人です【苦笑】
また、具体的にいうと自ら率いた『蜷川スタジオ』から
勝村政信(後に第三舞台)、松重豊(!)などの俳優を
育て上げたのも特筆事項でしょう。
もともとはアングラ演劇の第一世代、彼らなくして
現在店主の大好きな小劇場出身の俳優さんたちはいませんでしたし
同世代が未だアングラを引きずりながら活動を続ける中
いわゆる商業演劇でも名を挙げ、近年では
主にホリプロと組んで、そういう若手のキラッキラした子を
メインキャストに据えた舞台も数多く手掛けてましたが
それを単なる「アイドル演劇」にしないのが蜷川マジック。
そうやって成宮寛貴、小栗旬などを「若手演技派」に
一皮剥けさせていったわけで、若い子にはとかく辛い店主ですが
蜷川作品経験者だと「なら演技力はある方だな」と思えるほど。
さらには最近では中高年からなる『ゴールドシアター』など
新たな取り組みをさまざまにされていただけに
いくら80でも「え、まさか」と驚いてしまいました。
大御所であり斯界の権威ですらありましたが
まだまだバリバリの現役という印象でしたから。
特にライフワークとして続けてきたのが
ホーム・さいたま芸術劇場での『彩の国シェイクスピア・シリーズ』
全37作品をほぼ蜷川演出で、ということでしたが
それもあと5本を残して……残念でなりません。
と言いつつ、蜷川演出作品は店主、たぶん生で見てません【爆】
以前ここで取り上げた内野さん主演の『ペリクリーズ』も
DVDで見ただけでしたし……確かにこれだけの大物演出家だけに
作品がDVD化されやすいというのは一つのメリットではありますが
一度でいいから見に行って、その感動を生で味わえばよかったと
今さらながら後悔がつのります。でも、この訃報を期に
改めて蜷川氏の名前を知ったという方は
是非ともDVDで構いませんので、その世界の一端に
触れてみてください。それができるだけ幸いなのかも……
埼玉の誇り、川口の誇り! 安らかにお休みください……というより
これからの演劇界を見守り続けてほしいくらいです、そして
ときには天から灰皿を投げつけてください。
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定点観測upしました。
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