http://hinoyama.espace-sarou.com/
移転前の職場では出勤前の寄り道先に困ることなく
いろいろ買い物を済ませることができましたが
今は本屋こそ掃いて捨てるほど【苦笑】ありますが
それ以外となると……
映画だって、メジャー作品から単館上映の洋画まで
いろいろ選べて、1本見てから会社、なんてこともできましたけど
今それができるのは、岩波ホールのお堅い作品くらい
(いや、そういうのもいい取材なんですけどね)
でも、そこで中米・グァテマラの映画が演るっていうんなら
CHファンとしては見に行くしかないでしょう!
ということで、最近何かと中米づいてるんですよね。
先日たまたま図書館で見つけたマヤ文明の本がなかなかヒットでしたし
あぶデカでさえも、敵方のモデルとなったマラ・サルバトルチャは
もともとはエルサルバドル内戦で米国に逃れた難民の
互助組織だったそうですし(移民の互助会がマフィア化するのは
イタリアにしても中国にしても同様のこと)
幸い、1日は映画サービスデーということで
ちょっとだけ早起きして行ってきました。
(岩波はレディースデーなんていう
フェミニズムを曲解したものはやらないのですよw
といいつつ、水曜しか映画を見に行かない店主)
もしかしたら希望の上映回はすでに埋まってるかと
心配もありましたが、意外とすんなり席ゲット。
グアテマラといえば、店主がここでも前々から語っているように
撩の育った国を実際の地図に当てはめるなら、
メキシコと国境を接しているという地理的な点←かずえさん回参照
撩がまだ幼かった60年代にすでに内戦が始まっていたという
歴史的な点(余所は70年代以降)においても
ここしかないと考えている国でもあります。
そして、そこに生きる先住民のマヤ族はいわば
撩たちの“隣人”だったんじゃないかと。
なので、映画の中で断片の積み重ねではありますが
まるでドキュメンタリーのように克明に描かれる彼らの生活
――農園でのコーヒー摘み、粗末な台所、火の山に捧げられる祈り
等々、心のHDDにキャプチャするつもりで食い入るように見てきました。
でも、この映画は決してそういう民族誌的な作品ではないのですよ。
物語としては、コーヒー農園の小作人の娘・マリアは
農園主との縁談がまとまってはいるが、一方で彼女自身は
そこで働く青年に想いを寄せていて、でもそいつが
「アメリカに連れてってやる(からヤらせろ)」というロクデナシ【泣】
で、その甘言にころっと騙されて身体を許してしまったマリアだったが
案の定その馬鹿野郎は一人で勝手に国境へ、残された彼女は
彼の子供を宿していて、このままじゃ結婚どころか
家族ごと農園から追い出されかねなくて……とまぁ以下自粛。
そのラストは、決して「それでも彼女は、生まれ育ったこの地で
苦難の中を、力強く生き抜いていくのだった」なんて
予定調和なナレーションを付けてしまっては絶対ダメ!
現実を忘れさせてくれるエンタメではなく
むしろその現実を見るものに突きつけ、行動を迫ってくる。
で、巧いことロビーにはグァテマラ関係のNGOのパンフとか
置いてあるんですけどね【苦笑】 何このマッチポンプw
実際、この監督が意図したのはまさに告発なのだそう。
グァテマラでは今も貧しさゆえに多数の乳幼児が誘拐され
国外に売り飛ばされていて、それにかつて
公の医療・福祉関係者も関わっていたとか。
撩や海原じゃなくても反旗を翻したくなりますよ、それだけ腐ってりゃ。
なので、いくらグァテマラが多くの日本人にとって馴染みの薄い国とはいえ
「わたしは、この熱い大地から生まれた」だなんてただただ
民族っぽさを煽るだけの配給側のコピーは間違ってると思う。
決してそれは、今自分たちがどっぷりつかっている現代文明から
かけ離れた世界のエキゾチックかつ可哀そう(≒上から目線)な
お話じゃないんですよ。店主は飲みませんけれど
あなたが、もしかしたらうちのオカンが飲んでるコーヒーだって
農場主イグナシオの畑で、マリアが植え
ダメ男のペペが摘み取ったものかもしれない。
でも店主がそう思えるのは、たまたま
彼らの隣人でもあり、そして自分たちの隣人でもある
冴羽撩というキャラクターを知っているからなのかも……
そこまでは作者の北条センセも意図してはいなかったと思うけど
撩のおかげで、この世界の片隅の理不尽を
他人事でなく感じられるとするなら
フィクションの力ってのは大きいなぁと。
その理不尽そのものについては、店主自身も
何もすることはできませんけどね【泣】
ただ、こうして「理不尽だ!」と発信することで
何かできる人に届くかもしれない。
それもきっと、撩ちゃんが繋いでくれた縁なんでしょうね。
================================
さてさて、一方で神奈川・本郷台(大船寄りの横浜)では
明治初年にグァテマラに渡ったという日本人の写真家
屋須弘平についての企画展が27日まで開催中です
http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/yasu_2016_1_23?instance_id=
ある意味で撩や海原の先輩でもある方ですねw
そっち方面の方は足を運んでみてはいかがでしょうか
店主も少々遠いですが、やりくりしてぜひ行ってみたいと思っています。
ってお出かけするたび出費がかさむんだよなぁ
当分無駄遣いできないっていうのに【号泣】
移転前の職場では出勤前の寄り道先に困ることなく
いろいろ買い物を済ませることができましたが
今は本屋こそ掃いて捨てるほど【苦笑】ありますが
それ以外となると……
映画だって、メジャー作品から単館上映の洋画まで
いろいろ選べて、1本見てから会社、なんてこともできましたけど
今それができるのは、岩波ホールのお堅い作品くらい
(いや、そういうのもいい取材なんですけどね)
でも、そこで中米・グァテマラの映画が演るっていうんなら
CHファンとしては見に行くしかないでしょう!
ということで、最近何かと中米づいてるんですよね。
先日たまたま図書館で見つけたマヤ文明の本がなかなかヒットでしたし
あぶデカでさえも、敵方のモデルとなったマラ・サルバトルチャは
もともとはエルサルバドル内戦で米国に逃れた難民の
互助組織だったそうですし(移民の互助会がマフィア化するのは
イタリアにしても中国にしても同様のこと)
幸い、1日は映画サービスデーということで
ちょっとだけ早起きして行ってきました。
(岩波はレディースデーなんていう
フェミニズムを曲解したものはやらないのですよw
といいつつ、水曜しか映画を見に行かない店主)
もしかしたら希望の上映回はすでに埋まってるかと
心配もありましたが、意外とすんなり席ゲット。
グアテマラといえば、店主がここでも前々から語っているように
撩の育った国を実際の地図に当てはめるなら、
メキシコと国境を接しているという地理的な点←かずえさん回参照
撩がまだ幼かった60年代にすでに内戦が始まっていたという
歴史的な点(余所は70年代以降)においても
ここしかないと考えている国でもあります。
そして、そこに生きる先住民のマヤ族はいわば
撩たちの“隣人”だったんじゃないかと。
なので、映画の中で断片の積み重ねではありますが
まるでドキュメンタリーのように克明に描かれる彼らの生活
――農園でのコーヒー摘み、粗末な台所、火の山に捧げられる祈り
等々、心のHDDにキャプチャするつもりで食い入るように見てきました。
でも、この映画は決してそういう民族誌的な作品ではないのですよ。
物語としては、コーヒー農園の小作人の娘・マリアは
農園主との縁談がまとまってはいるが、一方で彼女自身は
そこで働く青年に想いを寄せていて、でもそいつが
「アメリカに連れてってやる(からヤらせろ)」というロクデナシ【泣】
で、その甘言にころっと騙されて身体を許してしまったマリアだったが
案の定その馬鹿野郎は一人で勝手に国境へ、残された彼女は
彼の子供を宿していて、このままじゃ結婚どころか
家族ごと農園から追い出されかねなくて……とまぁ以下自粛。
そのラストは、決して「それでも彼女は、生まれ育ったこの地で
苦難の中を、力強く生き抜いていくのだった」なんて
予定調和なナレーションを付けてしまっては絶対ダメ!
現実を忘れさせてくれるエンタメではなく
むしろその現実を見るものに突きつけ、行動を迫ってくる。
で、巧いことロビーにはグァテマラ関係のNGOのパンフとか
置いてあるんですけどね【苦笑】 何このマッチポンプw
実際、この監督が意図したのはまさに告発なのだそう。
グァテマラでは今も貧しさゆえに多数の乳幼児が誘拐され
国外に売り飛ばされていて、それにかつて
公の医療・福祉関係者も関わっていたとか。
撩や海原じゃなくても反旗を翻したくなりますよ、それだけ腐ってりゃ。
なので、いくらグァテマラが多くの日本人にとって馴染みの薄い国とはいえ
「わたしは、この熱い大地から生まれた」だなんてただただ
民族っぽさを煽るだけの配給側のコピーは間違ってると思う。
決してそれは、今自分たちがどっぷりつかっている現代文明から
かけ離れた世界のエキゾチックかつ可哀そう(≒上から目線)な
お話じゃないんですよ。店主は飲みませんけれど
あなたが、もしかしたらうちのオカンが飲んでるコーヒーだって
農場主イグナシオの畑で、マリアが植え
ダメ男のペペが摘み取ったものかもしれない。
でも店主がそう思えるのは、たまたま
彼らの隣人でもあり、そして自分たちの隣人でもある
冴羽撩というキャラクターを知っているからなのかも……
そこまでは作者の北条センセも意図してはいなかったと思うけど
撩のおかげで、この世界の片隅の理不尽を
他人事でなく感じられるとするなら
フィクションの力ってのは大きいなぁと。
その理不尽そのものについては、店主自身も
何もすることはできませんけどね【泣】
ただ、こうして「理不尽だ!」と発信することで
何かできる人に届くかもしれない。
それもきっと、撩ちゃんが繋いでくれた縁なんでしょうね。
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さてさて、一方で神奈川・本郷台(大船寄りの横浜)では
明治初年にグァテマラに渡ったという日本人の写真家
屋須弘平についての企画展が27日まで開催中です
http://www.earthplaza.jp/ai1ec_event/yasu_2016_1_23?instance_id=
ある意味で撩や海原の先輩でもある方ですねw
そっち方面の方は足を運んでみてはいかがでしょうか
店主も少々遠いですが、やりくりしてぜひ行ってみたいと思っています。
ってお出かけするたび出費がかさむんだよなぁ
当分無駄遣いできないっていうのに【号泣】
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