定点観測upしました。
このニュースはずいぶん前から出る出ると言われていた
いわば予定日どおり生まれてくる赤ん坊みたいなものでしたが
いざ出たとき、PCが壊れているのをこのときばかり
がっかりしたことはありませんでした【泣】

普段から仕事柄、各紙に眼を通してはいるのですが
この日ばかりはじっくりと記事を読み比べました。
あまりに性に合わない産経も【笑】
当然ながら社説でも横並びで判決を支持してましたが
識者の意見として反対を載せてたのもネトウヨ御用達というか
リンク貼った記事も読者の声にかこつけた本音でしょうね。
そういうような方々が選んで買ってるんでしょうし
そうでなくてもそういうように誘導している面もなきにしも。

でもさ、定点でも一例を載せましたが
そういう単純なことじゃないんですよ。

格差を認める感情的な理屈として
父親の遺産は妻の内助の功のもとに築かれたものであって
その両親の下に生まれた子供には「父の子」としてと同時に
「母の子」としてその財産を相続する権利が与えられる。
一方、愛人はその財産形成に一切寄与していないので
その子供には「父の子」としてだけ、つまりその異母兄弟の
半分の遺産を相続させるのが妥当である
、というような
云わば『内助の功理論』とでもいうようなのがまかり通ってますが、
じゃあもし父親は愛人およびその子供とは生計を一にし
籍を入れていない以外、実質上の夫婦であり家族であった。
よって父の財産はこの愛人、というか「事実妻」の
“内助の功”によって築かれたものである
、としたら?
この場合、『内助の功理論』に則れば
2倍多く貰えるのはこの「事実妻」の子の方なのでは?
というか、その功に報いるために「事実妻」に
まず遺産の1/2を相続する権利があり、
もはや紙切れ一枚と成り果てた法律上の婚姻関係を盾に
法定相続分を要求する「法律妻」の方が
むしろ理不尽なように思えてならないのですが。

ただでさえ結婚しないまま子供を生むのは
現在においても訳ありなんですから
その相続においても、単純に「愛人が子供を連れて
葬式に乗り込んでくる」といったような
わかりやすいパターンばかりではなく
むしろ込み入った。ケースバイケースな事情があるはず。
そして、その事情に合わせて一番合理的な
遺産配分を考えていくのが筋ってものでしょう。
そのためにも、まずは婚内子と婚外子のスタートラインを
同じにするのが、今回の判決なのでは。

――だいたい、一番悪いのはオトコなんですよ
結婚してるのに他の女を口説くような
他の女に口説かれてホイホイ乗っちゃうような。
まずそいつからきっちり搾り取るべきなんですよ。
だからといって愛人サイドに何の落ち度もないとはいいませんが
そうやって本来の敵をあいまいにしたまま
女同士でいがみ合わせるのも、ローマ以来の
分割統治の匂いがしてならないのですが。

もちろん感情ではどこか釈然としないところもありますけど
遺産相続と慰謝料をごっちゃにするなということでしょう。
そのためにも、格差是正と同時に
離婚時の慰謝料および養育費の徴収を
確保する公的な仕組みも構築しておかないと
不公平なことになってしまいかねません。

今回の判決で、リンク先の記事のように
「家族制度をめちゃくちゃにする気か!?」なんてご意見も
ネット内外問わずに飛び交っているのですが
一番、家族制度というのをないがしろにしているのは
結婚せずに子供を生んじゃうような女性なんかより
先ほど挙げた「法律妻」のような連中なのではないでしょうか。
内実はとっくに失われてしまっているのに
制度という上っ面だけにしがみついているような。
とっくに崩壊してしまっている夫婦であれば
貰えるものだけ貰ってさっさと別れてしまった方がいいし
そうでなければ今度は別の「新しい家庭」の方が
とばっちりを受けかねない。
法律婚を重視する立場というのを変えないのであれば
少なくとも、そういった制度がより
実態に即したものであるよう、日々改めることも
必要なんじゃないでしょうかね。

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