365日の中で一番長い日

も無事終わろうとしています。
その日一日、他に考えることのないときは
10年前の今日のこの時間、何をやっていたのか
リアルタイムで思い出してしまうんですよね、
前日の23時あたりから。
さすがにフラッシュバックというほど
はっきりとは覚えていませんし、
そういう鮮烈な一瞬というのがあるわけでもありませんが
この物覚えの悪い店主が、あの日のことは
かなりありありと映像として思い出せるというだけでも
心に残った傷の深さをお察しできるのではないでしょうか。
夜の高速道路のナトリウムランプの禍々しいオレンジも
車内で母からかかってきた電話の声も。

ふと、現実逃避で
こんなんで香ちゃんはちゃんと自分の誕生日を
祝う気になれるのか心配になってしまいました。
たぶん準備をしながらもいちいち時計を気にしては
あのときの今頃は、その数時間後に告げられることも知らずに
ご馳走を作っていたのかと思うと、手も止まってしまいそうで。
余所さまのサイトにとっては3/31＝香の誕生日＞槇兄の命日、ですが
こと自分にとっての“3/31”になると
誕生日どころではないんじゃないかと思ってしまうのです。

このような、命日や故人の誕生日などの特別な日に
精神的に不安定になってしまうことを
『記念日症候群』または『記念日反応』などというそうです。
震災関係のニュースや記事で
その言葉を聞いたことがある方もいるかとは思います。
ネットで調べてみたところ、記念日反応のやりすごし方として
このようなことが紹介されていました。

・記念日反応が起こることを知っておく
・特別な日のために自分のための儀式や活動を考え、準備し、行う
・本当に近しい家族とだけゆっくりと過ごす

そういう意味では、香にとって誕生日を祝うことも
哀しみをやりすごす儀式なのかもしれません、
あのとき、祝えなかったアニキの分まで
自分の誕生日をリョウと一緒に祝うということが。
そしてそれは、自分にとってはHard-Luck Cafe開店記念日として
何かしらの記念企画をサイトにupすることなのではないかと。

実はこのサイト、当初は5/23オープンのはずでしたが
いろいろ遅れて６月にずれ込んでしまいました。
でも、形の上では妹の命日のこの日を記念日として
ほぼ毎年更新しています、たとえ当日が何曜日だろうとも。
365日の中で最悪な日を、それなりにめでたい日にしてしまおうというのが一つ
そしてもう一つが、夜中に更新作業を行うことで
ちょうどその中でも最悪な瞬間を、そのことを思い出さずに過ごすため。

でもそれが、敢えてこの日を何かしら別の記念日にしてしまうことが
5/23をただの365分の1日にさせないのかもしれません。
だからこそ、10年経ってもこの日が怖いのかもしれません。
いつまで引きずっていいのでしょうか。
いつかはただの一日にしなければいけないのでしょうか。

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さて、今さらながらの10,000hitキリリク消化企画ですが
確認までに頂いたリクをば。

・TUBE『誰のせいでもない』（輝海さま）……済
・ひかりで『都会のシンデレラ』（ｓｕｚｕさま）
・『after-service』～『Moving On』の間の撩（れにゃんこさま）
・余裕たっぷり冷静な香と何故か冷静になれない撩（真衣さま）

現在こちらで把握しているのは以上です。
もし「私もリクしたんだけど！」という方はご一報を。