住所不定のやきもき

就職先が決まったらまた一苦労なことがあるわけで
店主のように土壇場で決まったのならなおさら。
まだ正式な採用通知が来ない……というのはともかく
一人暮らし用の家電やら家具なら買わなきゃいけないわ
いろいろ手続きもしなくちゃいけないわ、と多々あるのですが
それも何も、新しい住所が決まらなくては始まらない【汗】
というわけで、ヒマさえあれば不動産サイトをあさって
ニヤけている日々ですが、今日はさすがに参りました。

どんな物件があるのか見てみたいと言われ、ＰＣを下に持ち込んで
いつものように不動産サイトを検索。
でもさぁ……沿線から選ぶだけでも何千件とあるんだよ？
それも、たいてい家賃順にソートされているから
５万円台の物件に行くまでにすっかりクリックするのが嫌に。
しかも、ＰＣ画面を覗き込んでいるはずの
母は本日体調不良につき「見てると気持ち悪くなってくる」とダウン。
父に至っては……おーい、どっか行っちゃってるし【泣】
いったい何なんだよ、わざわざノートＰＣのＵＳＢコードやら全部はずして
下のリビングに持ち込んで、一件一軒途中で嫌になりながらも
ここまで調べ上げたのは一体誰のためだっていうわけ？
――いや、確かに第一には自分自身のためでもありますが。
ですが、後からのそのそやってきたオヤジが
「駅や路線ごとの大体の相場を調べればいい」と言ったときには
正直、キレましたね。
その大体ってやつがクセモノなんですよ。

ネットの不動産情報にはそんなものはありません（いや、あるか）
不動産に限らず、ネット上にあふれているのは
無数の『個別』の情報。
それを分析して加工して自分の必要なデータにするのは
全部、人間の仕事なんですから。
『大体』の傾向をつかむためには、ぶっちゃけ
全部のデータに目を通さなければなりません。
さすがにそこまでは無理だとしても、それなりに大量なデータの中から
おぼろげに見えてくるものこそが『大体』に他なりません。
例えば、言葉の微妙なニュアンスといったものも
その言葉が実際に使われている用例に数多く触れ
それがどんなときに使われているのかを無意識の統計にかけたときに
初めて理解できるものなんですから。
もちろん、その用例の数が多ければ多いほど
統計の精度が上がるというものです。
――それを、他人に任せっきりで「大体の相場」なんて
軽々しく言うんじゃねぇ!!
その点、やっぱり不動産屋さんにお任せした方が
いいところは多いと思いますよ。
そういう情報に数多く触れている分
それを分析・加工して有用なデータにできているでしょうから。
もちろん、言いなりになってボラれる可能性もあるでしょうけど
最後はその情報よりも人を信頼できるか、だと思います。

それに――もっとムカついたのが、どうやらオヤジにとっては
ネットの不動産情報は「参考」でしかなく
そこに出ている部屋にするかどうかは別らしいということ。
店主はそこに載っている間取り図一枚、写真一枚に
今後の新生活の夢と希望を描いていたんだぞ!?
それを「家賃相場の参考」と片づけられたのは納得いきません。
真剣さの違いで言うなれば、友達（といっても言葉を交わす程度）から
「ねぇねぇ、この人ってどう思う？」と男の目利きを頼まれた場合と、
自分の男の目利きをする場合とに匹敵するはず【爆】

そんな店主が現在絶賛一目惚れ中の物件は
職場から通勤およそ30分程度
最寄りの駅から徒歩７分の築50年【爆】の１ＤＫ。
家賃38,000円でバス・トイレ別、押入れもちゃんと１間幅。
さすがにこれは親的にはいろいろ不満はあるとは思うんですが
でも面白そうだと思うんですけどねぇ、ここでの生活。