ヤフオクで落札いたしました、わたせせいぞう『菜』11,12巻!
予想よりお足は出てしまいましたが、これで全巻揃いました。
特に11巻については、1~10巻セット、12巻単品という出品は
ありましたが、11巻単品というのは滅多にありませんでしたので
この機会を逃さなくてほんとよかったです。
この場をお借りして出品者の方に御礼申し上げますm(_ _)m

さて、店主はわたせせいぞうファンを名乗るもおこがましいですが
文庫版は全冊持ってますし、部屋にはジグソーパズルが何枚も。
展覧会にも何度かお邪魔したことがあります。
もちろんきっかけはTUBEのジャケット【笑】
そんな中で当時リアルタイムに連載していた『菜』をフォローするのは
当然の成り行きでした。
ですが、この『菜』はそれまでのわたせ作品からすれば
異色作の部類に入るかもしれません。
それまで日本離れした雰囲気の世界を描いてきた彼が
がらっと和の境地、日本の四季に挑んだのですから。
しかも今までは『ハートカクテル』のような短編形式が中心でしたが
菜と耕平という一組の夫婦ここ結構重要の物語を追っているのですから。
もちろん今までの作品の空気感や雰囲気といったものは好きでしたが
そこで描かれているほろ苦い大人のラヴストーリーという点では
ちょっと物足りなさを感じていたお子様の店主でしたが、
この二人を『夫婦萌え』なんて軽い言葉でくくっちゃいけませんが
そんな判りやすい、だからこそ描きづらい王道な二人の姿に
当てられっぱなしでしたが、いつも幸せに見てられました。

でも、店主がフォローし始めたのは後半の7巻頃から。
後で1巻から揃えはじめましたが、前半の
まったく別の作品のような雰囲気の違いに驚いた記憶があります。
菜は両親を亡くし天涯孤独の身、耕平との間に出来た子供は流産し
その結果、妊娠しづらい体となってしまう。しかも生まれ育った家が
人手に渡ってしまい・・・とわたせ氏の美しい絵の中に
どこか喪失感というか、そこはかとない哀切さが漂っているような印象を受けました。
それが中盤になるとこの万年新婚夫婦のラヴラヴぶりが中心になり
初期の寂寥感はすっかりどこかへ行ってしまいました。
そして後半にはじゅんちゃんの登場。愛妻家だが美人の前では顔が緩みっぱなしの
耕平の前には今までさまざまな女性が誘惑に現れましたが
大抵は1エピソード限りのゲストキャラ。しかし彼の教え子の女子大生兼
キャバ嬢のじゅんちゃんは何度も耕平に猛アタックを繰り返し
とうとう菜と暮らす家に押し掛けるまでに。
――ラヴの梃入れにはお邪魔虫キャラ、という鉄則はここでも健在でしたね【爆】
CHにはミック、『菜』にはじゅんちゃん。
彼女の存在が結末へと結びついていくんですけど、それはまぁ置いといて。

そんなことを思ったのは、この続きである『菜~ふたたび~』が
やはり初期のようなさみしさを漂わせるストーリーだったからでしょうか。
ようやく授かった双子の片方は先天性の病で早世、もう片方の娘も
同じ病気を患っていることが判明。しかし耕平は京都へ単身赴任、と
2巻までですでに波乱の幕開け。でも前作を見ている限り
またそんな不安が吹き飛んでしまうくらいの幸せいっぱいの話になることでしょう。

さて、話がCH(というかAH)に飛んでしまいますが
ストーリーを結末へと導く『お邪魔虫』は登場するのでしょうか?
カメ子もすっかりただのお騒がせキャラにパワーダウンしてるし・・・
新刊まだ買ってません【爆】というかこの経済不安のご時世、
そんなのにカネ出すならそれ以上に買いたい本が山ほどあるんですが。

コメント

mi
2009年4月15日23:57

『菜』知ってます!
前の研究室にモーニングが転がってて、それからというもの、バンチじゃなくてモーニング派になってました。

むかーしポッキーのイラストでこの人の絵みたことあったなぁと思って読んでました。話は今イチつかめてないままなんですが、これを機に読んでみようと思います。

蛟 游茗
2009年4月16日1:00

『モーニング』良いですよね♪
最近はすっかり少年マンガはご無沙汰で
好きな作品は気がつけば青年誌ばかりです【笑】
『菜』は基本的に一話完結なので、キャラなどの基本設定さえつかめれば
途中からでも充分楽しめると思いますよ。

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