あれ、どういうことだ?
2009年3月3日 TV コメント (6)今週の『VOICE』を見てて思ったこと。
解剖中の針刺し事故(厳密には「針刺し」ではないんですが)で
ゼミ生の一人がB型肝炎に感染してしまったんじゃないか?というのが
今回のメインのエピソード、なんですが
あれ、B型肝炎ってこれで感染するんでしたっけ?
というのも、このご遺体となってしまった方も
過去に事故で感染してしまったという設定。
ちなみにB型肝炎ウイルスの場合、『感染者』と『キャリア(保菌者)』
というのが微妙に少しずつ違うんですよ、確か。
成人の場合、感染しても急性肝炎か劇症肝炎となってしまいますが
幸運にも生還できれば、はしかや水ぼうそうのように免疫が出来るそうですし
中には目立った症状の無いまま治ってしまうこともあるそうです。
一方、キャリアというのは母子感染などで、まだ免疫の出来きってない
幼い頃に感染した患者さんのことだそうです。
この場合、症状が無いままのこともありますが
慢性化して肝硬変→肝臓がん、ということもあります。
さて、その人の血液に傷口が触れてしまったとき感染のおそれがあるのは
『感染者』全体でしょうか、それとも『キャリア』だけでしょうか?
肝炎を潜り抜けたサバイバーは免疫ができてますから、血液中に
ウイルスはほとんど残っていないはず(肝臓に少し残ってしまいますが)
一方のキャリアの場合、免疫システムが確立されてないうちに感染したことから
免疫がウイルスを異物と認識しない=ウイルスが撃退されないわけです。
つまり感染させるリスクが高いということですね。
さてドラマの場合、最初にご遺体となってしまった故人が
感染する元になった血液サンプルというのがキャリアのものだとしたら
感染する危険性がありますが、その場合さらにその人の血液からという
二次感染するということはあるのでしょうか?
もし一度でも感染したことがあるなら他の人にうつす危険がある場合は
こういうことも起こりえるでしょうか、
完治と同時にその危険も消えるなら、現実としてはありえないということです。
こういうドラマで知識を仕入れるという例も多々あると思います。
先日もNHKがドラマの中のトリックについて謝罪したケースがありました。
サイト回って調べてみましたが、いまいちはっきり判りません。
この違いって、患者さん本人の今後の人生においてかなり大きいもののはずです。
とりあえず、今度は本で調べてみますが
判る方がいればどうか教えてくださいませm(_ _)m
結局よく判らなかった参考:B型肝炎について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/01.html
解剖中の針刺し事故(厳密には「針刺し」ではないんですが)で
ゼミ生の一人がB型肝炎に感染してしまったんじゃないか?というのが
今回のメインのエピソード、なんですが
あれ、B型肝炎ってこれで感染するんでしたっけ?
というのも、このご遺体となってしまった方も
過去に事故で感染してしまったという設定。
ちなみにB型肝炎ウイルスの場合、『感染者』と『キャリア(保菌者)』
というのが微妙に少しずつ違うんですよ、確か。
成人の場合、感染しても急性肝炎か劇症肝炎となってしまいますが
幸運にも生還できれば、はしかや水ぼうそうのように免疫が出来るそうですし
中には目立った症状の無いまま治ってしまうこともあるそうです。
一方、キャリアというのは母子感染などで、まだ免疫の出来きってない
幼い頃に感染した患者さんのことだそうです。
この場合、症状が無いままのこともありますが
慢性化して肝硬変→肝臓がん、ということもあります。
さて、その人の血液に傷口が触れてしまったとき感染のおそれがあるのは
『感染者』全体でしょうか、それとも『キャリア』だけでしょうか?
肝炎を潜り抜けたサバイバーは免疫ができてますから、血液中に
ウイルスはほとんど残っていないはず(肝臓に少し残ってしまいますが)
一方のキャリアの場合、免疫システムが確立されてないうちに感染したことから
免疫がウイルスを異物と認識しない=ウイルスが撃退されないわけです。
つまり感染させるリスクが高いということですね。
さてドラマの場合、最初にご遺体となってしまった故人が
感染する元になった血液サンプルというのがキャリアのものだとしたら
感染する危険性がありますが、その場合さらにその人の血液からという
二次感染するということはあるのでしょうか?
もし一度でも感染したことがあるなら他の人にうつす危険がある場合は
こういうことも起こりえるでしょうか、
完治と同時にその危険も消えるなら、現実としてはありえないということです。
こういうドラマで知識を仕入れるという例も多々あると思います。
先日もNHKがドラマの中のトリックについて謝罪したケースがありました。
サイト回って調べてみましたが、いまいちはっきり判りません。
この違いって、患者さん本人の今後の人生においてかなり大きいもののはずです。
とりあえず、今度は本で調べてみますが
判る方がいればどうか教えてくださいませm(_ _)m
結局よく判らなかった参考:B型肝炎について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/01.html
コメント
そもそも、ウイルス自体は一度体内に入ってしまったら、細胞内にとどまり、
完全に消えることはない(はず)です。
白血球そのものは「細胞」ですし、
「肝細胞」の中に隠れてる「肝炎ウイルス」までは食えないんですよ。
なので、肝炎に関しては「完治」って言葉は使わなかったような・・・。
状態が落ち着く=ウイルスがおとなしくなったってだけで、
暴飲暴食・ストレスなどで免疫力が落ちると容易に再発します。
おっしゃるとおり、「感染者」と「キャリア」は違います。
ですが、現場では「B型肝炎所持」として同じように扱います。
「感染者」だろうが「キャリア」だろうが、針刺しがあれば、
即、インターフェロン治療を行います。
ドラマは見てないですが・・・。
そもそも、サンプルの中でウイルスが生きていられるのかが疑問ですが、
仮に、「感染者」だったとして、その死の間際、何らかの理由で免疫力が低下し、
血中のウイルス濃度が高ければ
(感染してしまうに十分な数のウイルスが血中にいたら)
感染してしまうことは十分に考えられることだと思います。
水ぼうそうも、一度治っても免疫が落ちると帯状疱疹という形で出ますもんね。
ということは、店主の体の中にも風疹やおたふく風邪のウイルスが
まだ残ってるんですかね。ただ、抗体があるから出てこないだけで。
確かにQ&Aでも、急性肝炎等の症状は「完治」という言葉を使ってますが
ウイルス性肝炎自体にはそのような言葉を使ってませんでしたね。
私もドラマを見ていないので、何とも言えない部分もありますが、上記で輝海さまがおっしゃられていることと、同意見です。( 輝海さま、勝手にお名前を出してすみません )
私は現在、産婦人科勤務ですが、やはり目の前の患者さんや妊婦さんが、B型肝炎ウィルス陽性だとしたら、感染者かキャリアかということより、この患者さんは、B型保持者であるということを重要視します。
B型肝炎は、血液から感染するため、出血を伴う診察や検査、処置を行う時、それに関わる医療従事者は、その患者さんの血液に触れる可能性と、感染する危険性が高いと考えます。そしてこの時、“ 医療従事者自身が感染しない & 医療従事者や医療機具を介して他の患者さんに感染させない ” ことが最も重要となるので、現場では、感染者もキャリアも両方とも、感染させる能力があるとみなして対応しています。
それと、「 ドラマから知識を仕入れる例も多々ある 」 という部分がとても気になったので、コメントさせて頂きます。
医療ドラマの中には、非常によく作られているなと思うドラマでも、医学的に、ちょっと違うんじゃないの?という部分や、明らかに嘘であることも結構あります。( 昨年放送されたコード・ブルーでもそういう場面はありました )
やはり、ドラマから知識を得るというのは、あまり好ましくないですよね。
ドラマだけでなく、ネットでも、どれが正しくて、どれが間違っているか、医療従事者でない一般の方が判断するのは難しいことだと思います。
これは医療従事者にも言えることですが、正しい知識を持ち、それを充分に理解するのは、やはり、かなりの努力が必要なんですよね。
私も、日々の業務の中で、それは常に感じております‥‥。
補足です。
“ みずぼうそう ”の場合は、一度かかると、そのウィルスが神経に“ 住み着く ” ので、抵抗力が弱くなった時に、出て来る。これが帯状胞疹ですが‥‥
おたふく風や風疹の場合は、ウィルスが人間の体内に住み着いているわけではないので、ウィルスは体内に残っていないと考えた方がいいと思います。もちろん、後に何かをきっかけに出てくることもないです。
ウィルスが体内に残るかどうかは、そのウィルスが人間の体内に “ 住み着く ” 性質かどうかなのだそうです。
“ おたふく風 ” ではなく、“ おたふくかぜ ” です。
専門的なフォローまで頂いて・・・ああ恥ずかしい【苦笑】
>ドラマで得た知識
確かに鵜呑みにしちゃまずいですよね。
CHだって「パイソンにサイレンサー」という苦い過去がありましたから【苦笑】
ただ、ドラマや漫画から「世の中にはこういうことがあるのか」と
興味を持つようになったことは今までもよくあります。B型肝炎についても
以前に少し調べたのは、マンガか何かで見たのがきっかけでした。
もちろん、サイトなどに載せる場合は専門書や信頼できるホームページで
確認してから、というのを心がけています。
これでも一応、調べるのは苦にならないタチですので。