我らお江戸の裏稼業!
2007年1月25日 読書
本を読まなきゃいけないときに限って本が読みたくなる。もちろん読まなきゃいけない本=読みたい本、ではないのだが。
ちょっと今週死にかけそうなくらいバタバタしてましたが、そんなとき支えになったのがこの本でした。動くに動けない、悩んでも始まらないときは現実逃避するに限る。とりあえず一段落着いたので生存確認ついでにブックレビューをば。
もちろんこの『裏稼業』という言葉に眼がくらんで手にとってみたのですが、人情系時代小説家・山本一力ですからチャンチャンバラバラはもちろん無し。知恵を絞って難問だらけの依頼を解決する、云わばお江戸のトラブルシューターといったところでしょうか。
じゃあ何で買ってしまったかというと、登場人物の一人に惚れ込んでしまったから。
それが雅乃ちゃんなのです。
五尺六寸(170cm近く?)の長身にしかも男装、肩のあたりで切りそろえたショートカット今の感覚でいうとセミロングに近いけど、当時はかなり大胆に見えたに違いない
小間物問屋の一人娘だが絵師としてその筆を振るい、ときに大胆なひらめきで難題を解決に導く彼女ですが
実は主役の蔵秀に人知れず想いを寄せているという辺り
素直になれない某彼女と重ね合わせてしまいました。
もちろん彼女だけでなく、主役の定斎(夏負けの薬)売りの蔵秀
そういうことで仕事は夏限定、冬はトラブルシューター稼業というあたり、
また別のジャンルの店主最愛の夏男氏を思い出してしまいました。
でも秋冬は曲作りやらレコーディングやらで忙しいんだけどね。
4人の中で最年長、大男ながら細かい立体細工は任せとけ!な飾り行灯職人、
だけど髪の毛をちょっと気にしてる【笑】皮肉屋な宗佑
云わば海ちゃん的ポジションでしょうか
冷静沈着、絵草子作家を目指す文章担当ながら計算は常に正確、
人知れず雅乃に想いを寄せている辰次郎と4人のキャラクターも実にユニーク。シリーズ物としてしっかりキャラが立ってます。
はてさて、連作短編という体裁をとっているこのシリーズですが
店主一番お勧めなのは『水晴れの渡し』
大店のお嬢様でもある雅乃がお見合いすることに、という二次創作でも定番なシチュエーションから始まるこの話。その見合い相手がじつはかなり嫌なヤツで、そのリベンジを兼ねて大ペテンを打つことに。
という設定からしてかなりラヴラヴじゃないっすか!
しかも雅乃が蔵秀のことを「女好きでだらしのないところのある蔵秀だが、それでも構わない」とまで思ってたり、
蔵秀は蔵秀で「口うるさい跳ねっ返りだと、いまでも思っている。かけがえのない仕事仲間だとも思う。しかし今は、それだけではなかった」なんて
別のお二人さん引き合いに出しながら思わず深読みしちゃったじゃないですか!
ただ、書き手さんが真面目だからか蔵秀のだらしのなさが今一描ききれてないような。その辺が惜しいよな、店主的に。
続編も出てますが、あの二人がその後どうなったのか気になってます。
ネタバレ厳禁!とのことで。
ちょっと今週死にかけそうなくらいバタバタしてましたが、そんなとき支えになったのがこの本でした。動くに動けない、悩んでも始まらないときは現実逃避するに限る。とりあえず一段落着いたので生存確認ついでにブックレビューをば。
もちろんこの『裏稼業』という言葉に眼がくらんで手にとってみたのですが、人情系時代小説家・山本一力ですからチャンチャンバラバラはもちろん無し。知恵を絞って難問だらけの依頼を解決する、云わばお江戸のトラブルシューターといったところでしょうか。
じゃあ何で買ってしまったかというと、登場人物の一人に惚れ込んでしまったから。
それが雅乃ちゃんなのです。
五尺六寸(170cm近く?)の長身にしかも男装、肩のあたりで切りそろえたショートカット今の感覚でいうとセミロングに近いけど、当時はかなり大胆に見えたに違いない
小間物問屋の一人娘だが絵師としてその筆を振るい、ときに大胆なひらめきで難題を解決に導く彼女ですが
実は主役の蔵秀に人知れず想いを寄せているという辺り
素直になれない某彼女と重ね合わせてしまいました。
もちろん彼女だけでなく、主役の定斎(夏負けの薬)売りの蔵秀
そういうことで仕事は夏限定、冬はトラブルシューター稼業というあたり、
また別のジャンルの店主最愛の夏男氏を思い出してしまいました。
でも秋冬は曲作りやらレコーディングやらで忙しいんだけどね。
4人の中で最年長、大男ながら細かい立体細工は任せとけ!な飾り行灯職人、
だけど髪の毛をちょっと気にしてる【笑】皮肉屋な宗佑
云わば海ちゃん的ポジションでしょうか
冷静沈着、絵草子作家を目指す文章担当ながら計算は常に正確、
人知れず雅乃に想いを寄せている辰次郎と4人のキャラクターも実にユニーク。シリーズ物としてしっかりキャラが立ってます。
はてさて、連作短編という体裁をとっているこのシリーズですが
店主一番お勧めなのは『水晴れの渡し』
大店のお嬢様でもある雅乃がお見合いすることに、という二次創作でも定番なシチュエーションから始まるこの話。その見合い相手がじつはかなり嫌なヤツで、そのリベンジを兼ねて大ペテンを打つことに。
という設定からしてかなりラヴラヴじゃないっすか!
しかも雅乃が蔵秀のことを「女好きでだらしのないところのある蔵秀だが、それでも構わない」とまで思ってたり、
蔵秀は蔵秀で「口うるさい跳ねっ返りだと、いまでも思っている。かけがえのない仕事仲間だとも思う。しかし今は、それだけではなかった」なんて
別のお二人さん引き合いに出しながら思わず深読みしちゃったじゃないですか!
ただ、書き手さんが真面目だからか蔵秀のだらしのなさが今一描ききれてないような。その辺が惜しいよな、店主的に。
続編も出てますが、あの二人がその後どうなったのか気になってます。
ネタバレ厳禁!とのことで。
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