『anan』だったかな。雑誌でマンガ特集をやってたのでパラパラめくってみたら少女マンガや、「少女マンガを卒業した大人の女性」向けのいわばヤングアダルト女性マンガばかりだった。
最近の少女マンガ復活はむしろこの手の雑誌が支えているよな。
『NANA』然り『のだめ』然り。
しかし少女マンガは最近とんとご無沙汰だ。
何故って。接点がないのだ。

雑誌の特集では大人の女性向けということで、ことさらの読者の共感を煽るような書き方をしていた。確かに少女マンガというのは乙女の心を共感させてナンボだ。
そこに描かれるのはどこにでもいるような女の子、それがよくあるシチュエーションで恋に落ち、誰でも経験するような平凡な悩みを抱く。
(余りにも短絡的な要約だったらゴメンナサイ。最近少女マンガ読んでないもので)
いわば『等身大』の姿に少女たちは感情移入するわけだが
店主自身にとってそれは等身大でも何でもなかった。むしろ異文化だったのだから。
だからあゆの歌もウタダも心に響かない。ただ「ふぅん」と聞き流すだけだ。

この手の感情移入の正反対に位置するのが、最近はやりのBLらしい。
そこには感情を移入させようにも、させる女の子キャラがいないのだ。
『腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち』によれば、実生活でそこそこの恋愛もしている彼女たちはさらに架空世界で恋愛するのは面倒と
客観的にロマンスを消費できるBLに走るそうだ。
だが、感情移入こそ物語を楽しむカギだと思う店主(彼氏いない歴二十ン年)にとって、それじゃ余りにもつまらなすぎるんじゃないのかと思うのだが。
研究対象として読むのならともかく。

さて、そういった腐女子の格好のエサとなる少年マンガだが
特にWJ辺りは最近は結構現実離れした話ばっかりになっているような気がするのだが。少年海賊然り少年忍者然り。一見リアルな世界を描いているように見えても、そこを動き回る登場人物はかなり現実離れしていると思うのだが。
むしろ店主が惹かれるのは架空世界にぶっ飛んだ少年マンガではなく
ひたすら現実(店主にとっての異世界)に寄り添った少女マンガではなく
現実+α、という微妙な匙加減なのだ。
パト然り、CH然り。
警察がロボットを運用してるとか、新宿に凄腕(にして超女好き)のスイーパーがいるという設定自体に現実味はなくても、そこに描かれている人物はもしかしたら自分と同じ空気を吸っているかもしれないというリアリティに溢れている。そこは日常の裏側の異世界、もしかしたら自分にも手の届くかもしれないと思わせるワンダーランド。
だから人はそこに無理なく感情を移入させ、現実よりちょっと刺激的な日常を味わうことができるのだ。

拍手レス
12:37〜38 miさま
久しぶりの拍手コメント、ありがとうございますm(_ _)m
そうです。『even if...』は「もし香の父親が殺人犯として死ぬことがなければ」という設定のお話。なのでさゆりさんが「お姉ちゃん」だったりします。
でも、もし槇村に会ったときは撩とは違った、まるで肉親のような懐かしさを感じるのかもしれませんね。

しばらく空拍手ばっかだと凹んでおりましたが、コメントしようにも新作書かないとコメントしようがないですわな。お礼駄文も変えてないですし。
(他ジャンル書くのにはエネルギーが要るのよ)

コメント

nophoto
mi
2006年11月8日18:50

ども。3万hitまであとわずかですね〜。
今、書いたコメントを不手際で全部消してしまいましたojz
熱く語りたいような話題になると、余計な力が入るみたいです(爆)

蛟 游茗
蛟 游茗
2006年11月8日22:53

うわぁ、それはojzですね【泣】
ちょっと前までメールの調子が悪く、送ろうとするとIEが止まってしまい、せっかく書いたメールも消えてしまったということが頻発してました。
そういうときはコピペでメモっとけばいいんですが、普段はそんなことしませんもんねぇ。
一番確実なのは脳内バックアップ、とPC壊れて痛感いたしました。

nophoto
mi
2006年11月9日14:34

気を取り直して・・・脳内バックアップ(笑)
>『NANA』
そういう企画で必ずとりあげられる漫画ですよね。高校の頃友達の間で流行ってて読んだのですが、いまいちピンと来なかった覚えがwでもアレが「等身大」だと感じてるコは多くなかったような。結構ディテールが凝ってて実在の店なんて出てくるし、確かに身近に思うことはあるでしょうね。

>物語のたのしみ
私は「トリップ」だと思います。いや薬じゃなくってねw
キャラに感情移入することはあまりなくて、こう・・・世界に入り込む感じで。監視カメラ目線あたりで物語をずっと見ているような。10代の頃、現実世界で鬱屈としていた時期もあったので、物語をたのしむことに出会ってなければ、もっとアブナイものにはまってたかもしれないです(笑)だからCH好きで幸せだと思ってますよ〜〜!

蛟 游茗
蛟 游茗
2006年11月9日23:10

>『NANA』
確かに・・・等身大ではないですよね、あれは。むしろ少女マンガの定番ともいえる「憧れ職業ネタ」に近いかな?バレエネタとか、アニメでいうところの『クリーミィマミ』的な【爆】あれが多少ロックになった感じ、でしょうね。

>『トリップ』
確かに、現実とは違う世界に入り込むっていうのは物語の楽しみですよね。
ただ、店主の場合にはより深く入り込むためには感情移入の対象というか、カメラの役割を果たしてくれるキャラが必要かなぁということです。監視カメラのような三人称ではなくて、手持ちカメラのような感じで。
そういう意味でもAHってやっぱり不満なんですよ。
ま、それはともかく、最近では結構現実的になってしまったのか、あまりにもファンタジックな世界ではいまいち世界観に入り込めなかったりします。どこか批評家目線というか。
だからすっと世界に入り込むためにも、どこか現実と地続きな感覚を残してもらいたいものです。
こういう健全な現実逃避って必要ですよね。

日記内を検索