別に見たくもなかったけど親に付き合って鑑賞。
最近のジブリにはあまり興味はないです。一度見れば充分かなぁという気がする。
昔の作品は何度見ても楽しめるのに。『天空の城ラピュタ』なんて日テレに踊らされて、毎年一回は放送するのにその度に見てますから。
思えば『もののけ姫』以降のジブリ作品って一種のブランドになってしまってて、マイナー志向の強い店主にとってはその辺いけ好かないってのがあるのかもしれない。
また、最近のジブリ作品の傾向として上げられる顔出し俳優の声優起用、他のアニメでもやっちゃってますがこれがどうしてもダメ。
ハウルだって主役がキムタクという時点で萎えた。
で、実際見てみて聞いてみて、やっぱりキムタクの声でしかないことに萎えた。
プロの声優さんを使ってたのは『紅の豚』くらいまでだっけ。
それまでのジブリ作品の主演声優ってのは声ヲタにとってはかなりの豪華キャストだった。島本須美でしょ、田中真弓でしょ、横沢啓子でしょ、坂本千夏に高山みなみに山口勝平!
もしかしたら、最近の声優さんの中にジブリが要求するレベルの人材がいないということもありうるのかもしれないが・・・だとしたら声優界の怠慢だな。

とりあえず一つは褒めよう。
ソフィーの描写はまさにアニメならではだった。シーンごとに絵の年齢設定が微妙に違うのよ。キャラデザさんはいったい何通りのソフィーの設定画を描いたのでしょうか。
それはもちろん場面ごとの彼女の内面を反映してるんだけど、それを絵だけで、しかも唐突に変化させている。これをスチールで、しかも話の流れに関係なくブツ切りで見ても何の意味はないわな。

ただ、店主が気になったのはディテールにかなり『ラピュタ』的要素が反映されていた点。まだ製作中、主役の声すら公表前の時点で「ジブリの次回作はラピュタっぽい」という話は耳に入ってましたが、それはあくまで細部のみ。
もちろん戦争というバックグラウンドや空飛ぶ機械のメカニックもだけど
指輪の石が方角を指し示したり、ソフィーが髪をばっさり切ってしまったりという超細かいところでラピュタを思い出してしまった。
そしてそれが結構不快だった。
放送するたびに見ているという点から判るとおり、店主はジブリの中で一番『天空の城ラピュタ』が好きだ。
ここのブログでやってるアンケートでもラピュタが一番人気だ。
それを見越した『上海亭のオヤジ』がラピュタ的なディテールを観客の目をひきつける餌に使っているような気がしてならないのだ。まるで綺麗な想い出を汚された気分だ。
ラピュタ的というなら、再びあの手に汗握るような娯楽冒険活劇を作っていただきたいものです。最近のやたら哲学(説教)的なのより。

多少ツンデレ展開に萌えましたが
気になったのはあの犬がバセットハウンドっぽかったこと。
バセットハウンドといえば『上海亭のオヤジ』殿のライバルと目される某監督のアイコンですから・・・。

コメント

nophoto
たしま屋
2006年7月27日23:37

あの上海亭のオヤジは、“アニメ声優っぽい演技”が嫌いなんだそうです。
『もののけ姫』での島本須美さんはかなり苦労してたにもかかわらず、結局最後まで声優っぽさが抜けなかったんだとか。
上海亭のオヤジ曰わく、
「普段はもっとざっくばらんにしゃべってるはずなんだけどなあ」
とのこと。
ちなみに僕も『ラピュタ』が大好きです。
中学2年の社会の授業のラスト4回は“ラピュタ鑑賞会”でした。
実はこの時初めてジブリに触れたんです。
なんせあの名作を4回に分けて見せられたもんだから、ラストの日の感動はものすごいものでしたよ。
もうあれを超える作品は出ないだろうな…(しみじみ)

蛟 游茗
蛟 游茗
2006年7月27日23:47

いくら『自然体の演技』といってもそれは普段のトークとは別ものだろう、と演劇かじってた人間としては思うんですがね。
むしろ作り物臭ありありのアニメの2次元キャラが超ナチュラリズムでしゃべっていた方が違和感を覚えるような気がするのですが。
それにしてもキムタクは自然体通り越して、何やらしても『キムタク』にしか見えない聞こえないのですが。検事やってるキムタク、パイロットのキムタク、なぜか魔法使いなキムタク・・・。

>ラピュタ
もしかしたらジブリはあれを超えるために試行錯誤を繰り返しているのではないでしょうか?でも二度とラピュタに匹敵する傑作は出ないと思いますが。
今週はトトロをやるそうですが、かえって過去の名作と現在のネームバリューだけの対策との差を見せ付けられるような気がします。
トトロにしてもナウシカにしても、もちろんラピュタも、あの頃の作品はリピートに耐えますから。辛うじて耐えるのは『魔女の宅急便』あたりかなぁ。

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