本日も痛快娯楽時代劇をば。
ストレートに楽しめて、ちょとしんみりさせて、そして最後に笑わかせる。岡本喜八監督らしい(って他の作品は見たことないんだけど)軽快なエンターテインメントですわ。
まず、何といっても真田広之の軽薄さがいい!他の人が演ればただのC調男【死語?】になってしまうとこを、さすが真田氏、しっかり締めてます。これは後に本場イギリスに単身乗り込んで演じた『リア王』の道化に相通じるところが。
そしてあの体のキレ!彼のアクションが映画全体のリズムを引っ張ってるといっても過言ではない。
その軽快さが黒幕との対決シーンでの表情、そして陰を強調した映像をより際立たせるともいえる。
いつもは凛々しい鈴木京香も、今回ははじけてます。いやぁ、あんなに可愛い京香さんは初めて見た。
岸部一徳もなんだか官房室長してたし@相棒【笑】

そして忘れちゃならないのは“御大”仲代達矢!岡本喜八作品といったら彼でしょう@ゆうきファン
掴みどころがなく飄々としながらもあの厳然とした存在感は、パトファンとしては思わず「後藤隊長!」と大向こうから声をかけたくなるところ。そのキャスティングの元ネタも、同じく喜八作品『殺人狂時代』だというのは有名な話

おまけに最初にちらっと天本英世まで出てきたし、往年の喜八ファンに対するサービスも◎といったところ。

それで、前の映画レヴューとつながってきますが
なんか、西部劇だよね
あの砂っぽさを感じさせる色彩もそうなんだけど
さびれた宿場町とか、通りでの決闘で住民は家の中で息をひそめてるってとことか。
じゃあ上州は日本のテキサスか?
確かに、史実では国定忠治、創作では木枯らし紋次郎を生んだ地ですからね。ちなみに店主の隣り県。
岡本監督が時代劇を撮る際には西部劇をイメージしてたって話を聞いたことがあるけど、まさにその趣味全開ですね、うん。

そしてあのラスト、少々ネタバレになりますが
アレで終わるはずがないだろ?それまで調子よく進んでいた話が。
村田雄浩がしんみりしてるシーンは、たとえどんなドラマ/映画であれ裏があると思って笑ってしまうのは店主だけでしょうか?

とまぁつらつらと脈略なく語りだしてしまうのは店主の悪い癖ですが
おもしろかったぞ!何が一番面白かったかというと、やっぱしストーリーを一人で引っぱる(掻き乱す?)助六のエネルギーでしょう!
   いよっ、助太刀屋助六!男前っ!!

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