先生から修論用に借りてきたビデオだったはずが
すっかり店主の個人的観賞用になっていた。
「内野さんかっこいー!!」
と何回叫んだことやら。
とにかくカッコいいのだ。骨張った精悍な顔つきがいかにも若き領主さまなのだ。長髪もじゃらじゃらしたピアスも似合うのだ。赤マフラーだって文句は言わない。
その挑発の似合いっぷりに、那智(『from Babilon to Zion』)の武士時代のイメージが沸いてきてしまうほど。いや、彼のヴィジュアルイメージはもちろん別の俳優さんなんですけど
まるで三国無双のような鎧姿の騎士の中、彼だけがみすぼらしい鎧であっても、その分彼だけの放つ『華』でプラマイゼロ、むしろプラス。
そして、船が難破して身一つになった姿の
見よ、この美しい肉体美!
BBC版ではペリクリーズはパンツ一丁になって貧弱な肉体をさらしてましたが
内野さんはしっかり鑑賞に堪えるお体をしてました、と断言する店主@肉体美ソムリエ【爆】
その上、さすが新劇出身。
「言う」というより「語る」というのがふさわしいような台詞を朗々と語るさまは思わず聞きほれてしまう。
特に、アンティオカス王の邪淫に気付きながらも空とぼけているさまは、
『悪党』好きな店主にしてみればもう失神寸前。

老臣ヘリケイナスが隻眼っていうのも良かった【笑】

それと、田中裕子がちゃんとお姫様してました。
最近は朝ドラのお母さんが定着しちゃってましたが
ちゃんと14歳の少女に見えたもん、カメラのアップでも。
(ちなみに中谷美紀で見てみたいと思った店主:バカ)
汚れなき美少女っていうんだから、下手に若い美人女優だと色が付いちゃうからねぇ。
でも、ペリクリーズの妃タイーサと娘マリーナの一人二役だから
最後、母子再会のシーンはどうするんだろうと思ったら
ちゃんとすり替わっててびっくりした。
マリーナは後ろ姿で、しっかりヴェールかぶってたからバレなかったし。

それにしても、台本で始めて読んだときはかなりおとぎ話的な胡散臭さを感じたのだが
現実にこうして役者が演じてるのを見たら
むしろ登場人物の生々しい感情が感じ取れた。
これが役者の肉体が持つ力なのか
それとも、あえてファンタジックな演出(「戦場で演じられる芝居」という設定)にした蜷川氏の力量なのか。
もし後者なら、「リアリズム小説よりむしろライトノベルにしか語れないリアリティがある」ということか【何それ】


終わってテレビつけたら鈴木紗理奈が出ててびっくりした。

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