日記をここに決めた当時は
「読んだ本、見た映画全部レビューするぞ！」
と息巻いてたのに。なんで、ちょっとずるいが学校で読んだ本から一冊。（いや、正しくは上下巻なんで2冊）
で、プラトン著『国家』。こんなん学校で読まされなきゃ一生読まねーよ。
彼が師ソクラテスを通して彼自身の理想である『哲人国家』を説いた書だが
えっ、非教育的な文芸の取締り？退廃芸術かよ。
えっ、優秀者の選抜教育？エリート主義じゃん。
えっ、指導者層の遺伝子のみ残すべし？優性思想だろ!?
・・・と読んでいて店主の結論は「哲人政治＝ファシズム」。
いくら「国家の指導者としての男女の素質に性差はない」とフェミニストを喜ばすようなことを言っていても、このような理想国家には賛同できない。ってゆーか住みたくない。
「理想主義者の天国は最もつまらないか最も堕落している」と言うが
（店主が言った）
理想世界＝ユートピアなんてものははっきり言って良い子ちゃんだけのためのものであって、店主のような煩悩の塊の住むところではない。
澄んだ水には魚が住めないという。
店主の住むべき場所はやっぱり「放縦」という名の自由と「無秩序」という名の平等によって守られた世界じゃなくちゃ。
しかし皮肉なのは、
プラトンは下巻で民主主義からいかに僭主独裁制が生まれるかを説いてみせた。
そのプロセスは民衆がヒトラーを独裁者としたプロセスそのものだといえる。
つまり、プラトン云うところの最も正しい政治体制である哲人政治を追及しようとしたのが同じく最も不正な僭主独裁制であったということだ。
ところで、上巻にギュゲスの指輪の物語が出てくる。それは
昔々、リュディアという国にギュゲスという羊飼いがおったそうな。という話なのだが
ギュゲスはある日、指輪を一つ見つけたのじゃが
その指輪ははまっている石をひねると持ち主の姿が消えるという魔法の指輪だった。
その力を使ってギュゲスはまんまと王様を殺し、自ら王様の位についたそうじゃ。めでたしめでたし
間違いなく『指輪物語』の指輪の元ネタだろう。
しかし、「指輪物語 ギュゲス」でググってみると、ギュゲスの指輪以外に『アップルシード』のランドメイトの名前が結構hitした。
映画レビューで一緒のページに書いてあったのだろうか。
『アップルシード』にはギリシア神話系の名詞がやたらと出てくるが
（D×Bのヒューマンメイトなどでもギリシア神話に由来する名前が、バレないように英語読みでやたらと出てくるのはアップルシードの
どうせ神話から取るんだったら、「名は体を現す」的な命名をしてもらいたかった。
ステルス機能付きだとかさぁ
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